【ヨーロッパ陶磁器の旅 イタリア編②】ムラノ島で随一の腕を持つ職人15代ジュリアーノ・バラリン氏の工房へ

昨日はムラノ島で随一の腕を持つマエストロのひとり、バラリン工房15代ジュリアーノ・バラリン氏の工房に行きました。

案内してくれたのは、昨晩もお世話になった16代目ロベルトさん。

ここでヴェネツィア、ムラノガラスについての紹介。

1291年、ヴェネツィア共和国大評議会の決定により、ヴェネツィア本島のすべてのガラス工房がムラーノ島に移転させられました。これは、当時大部分が木造だったヴェネツィアの町を火災から守り、またガラス産業を国家の強力な管理下に置いてガラス職人の国外流出を防止するためだったとされています。

そんなヴェネツィアンガラス(ムラノガラス)の技法の中でも秘法中の秘法として、門外不出の強い統制下に置かれてきた独特の「レースガラス」の技法は、1400年ごろからムラーノ島に工房を持つバラリン家に引き継がれています。

(工房にあったバラリン家の家系図。初代当主は1440年生まれ。)

今回作り方を見させていただいたのは、こちらのフィギュア。

まず、ムラノガラスには「カンナ」と呼ばれるガラス棒が必要となりますが、バラリン工房ではこのガラス棒自体も自分たちで作っているとのこと。この規則正しく整ったレース模様が、繊細で可憐な作品を生み出す基本で、バラリン工房の最大の特徴だからだそう。

ちなみに15代目ジュリアーノさんが得意とするのは、レッティチェロ(編み目)、ルトリー(ねじり)、フィリグラーナ(線状)、ザンフィリコ(リボン状)のカンナを用いたレースガラス。模様の繊細さ、正確さ、色合わせのセンスの良さは他の工房と比較しても群を抜いています。

カンナを並べて窯に入れ、

こんな感じでぐるぐるとまき、

ジュリアーノさんが形を整えていきます。

阿吽の呼吸による、3人の連携に思わず見入ってしまいます。まさに職人技・・・。

バラリン工房は、16代ロベルトさんの奥様が京都出身の日本人ということもあってか、新作では日本の市場も意識したモダンなデザインもてがけるようになったとか。

美しい職人技…

ひと通り見学を終えたら、ジュリアーノさんからの「プロセッコ飲もうよ」というお誘い♪

工房内は暑かったので、冷えたプロセッコが美味しい(*^^*)

さらに、16代ロベルトさんがランチに、ムラーノ島で一番美味しいと太鼓判を押すレストランに連れていってくれました。

ここでもプロセッコ。お昼から飲みすぎました。笑

ヴェネツィアのシーフードは小ぶりで、大きい身のものは島外産(らしい)です。

地元のシーフードたっぷりのお料理、どれも絶品でした!

最後はやっぱり?ティラミス(*^^*)

ロベルトさん、2日間ほんとうにお世話になりました!

(つづく)

この記事が気に入ったら
いいね ! しよう

この記事を書いた人

加納亜美子

加納亜美子

西洋磁器史研究家 / 料理研究家
「カリーニョ」代表。カリーニョを運営する三姉妹の末っ子。

幼少の頃から洋食器コレクターの父親の影響を受け、食器の持つバックストーリーに興味を持ち、文系塾講師、洋食器輸入会社で勤務後、2016年1月~会員制料理教室「一期会」、2019年1月~高級食器リングサービス「カリーニョ」の運営を始める。
曾祖母は赤絵付けの原料となるベンガラ作りに関わっていたルーツを持つ。