【第7回】ウェッジウッドの創業者の社会貢献② 奴隷解放運動に尽力(2)

ウェッジウッドの創業者・ジョサイア・ウェッジウッドの功績をご紹介するコラムも今回が最後です。

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前回、ジョサイア・ウェッジウッドの生きた時代に行われていた大西洋三角貿易についてお話しました。

非常に暗い話が続きますが、光り輝く国王たちの歴史は、こうした奴隷貿易などの三角貿易の富によって支えられていたという影の側面もあり、それは決して忘れてはならない。そういう意味でもぜひ知っていただきたい歴史です。

奴隷貿易とも呼ばれるこの貿易で、西アフリカで船に乗せられた奴隷は、焼印を押され、船にすし詰めにされた状態で、ろくに飲食物も与えられずにひと月から半年もの航海を強いられました。そのため、目的地に着く前に、船内で死んだ者も多数いました。(死ねば海に投げ捨てられていました)

無事に生き残って、新大陸での生活が始まっても、「黒い荷物」とも呼ばれていた彼らが、人間としての扱いを受けられるはずがありませんでした。
生活の場は不衛生で貧しく、仕事のペースが遅れると、鞭で打たれることは日常茶飯事だったとされています。

アミーゴ先生

その一方で、砂糖に夢中になり、虫歯で歯がボロボロになるイギリス人富裕層が続出します。

彼らはボロボロになって抜け落ちてしまった歯のかわりに、低額で引っこ抜いた貧民の歯を埋め込んだという話もあります。

その歯も数ヶ月ですぐ抜け落ちたり、そんなことをしたせいで貧民から伝染病などをもらってしまうイギリス人もいたとか。

しかしイギリス国内でも、だんだんと、この非人道的な行為に対する反発運動がおこるようになります。

この記事を書いた人

加納亜美子

加納亜美子

西洋磁器史研究家 / 料理研究家
「カリーニョ」代表。カリーニョを運営する三姉妹の末っ子。

幼少の頃から洋食器コレクターの父親の影響を受け、食器の持つバックストーリーに興味を持ち、文系塾講師、洋食器輸入会社で勤務後、2016年1月~会員制料理教室「一期会」、2019年1月~高級食器リングサービス「カリーニョ」の運営を始める。
曾祖母は赤絵付けの原料となるベンガラ作りに関わっていたルーツを持つ。