講座レポ「歴史と学ぶヨーロッパのやきもの」第1回~スペインのイスパノ・モレスクとイタリアのマヨリカ焼 〜

こんにちは
カリーニョスタッフのTomokoです。

11/4(木)近鉄文化サロンにて【歴史と学ぶ ヨーロッパのやきもの講座】第1回目の「スペインのイスパノ・モレスク陶器とイタリア、マヨリカ陶器」が開催されました。

ヨーロッパのやきもの(陶器)たち

ヨーロッパのやきものを知る!

これまでの洋食器講座では、マイセンをはじめとする磁器のお話を中心にされてきましたが、今回からは陶器のお話になります。陶器は歴史も古く、そして、世界中で作られてきた器です。きっと興味深いお話がたくさん出てくるのではないでしょうか?

ヨーロッパのやきものは大きく分けると4種類。[土器]・[陶器]・[炻器(せっき)]・[磁器]があります。
この中で、[陶器]は、釉薬(うわぐすり)によって分けられ、鉛釉(なまりゆう)陶器と、錫釉(すずゆう)陶器などがあります。
そして、[磁器]は、素材の種類によって分けられ、軟質磁器と硬質磁器があります。

歴史として一番最初に人類がつくったものは[土器]です。

[土器]は土を練って比較的低温で焼き締めただけのものです。
それに鉛を使った釉 (うわぐすり)を塗り焼くことでガラス質の表面に焼き上がった[鉛釉(えんゆう)陶器]が作られるようになり、古代ローマ時代に発展します(中世の高級陶器)。

その後、8世紀以降のイスラムではじまったとされる[錫釉(すずゆう)陶器]が出てきます。
鉛釉薬に錫を加えることで、白磁に似た不透明で真っ白な表面を生み出し、その上に絵付けしたときに鮮やかに映える陶器を言います。

レコンキスタ(国土回復運動)

イベリア半島にあるスペインは、1492年までイスラム帝国に支配されていましたが、レコンキスタ(国土回復運動)によりキリスト教徒が、イスラム教徒からの解放運動を起こし、結果、ポルトガルとスペインが誕生します(711∼1492)。


ですが、グラナダなどそのころの遺産であるアルハンブラ宮殿などの影響を受けて独自の文化を発展させてきました。その文化の1つに陶磁器があり、ラスター彩陶器はイスラム文化圏で発達し、スペインでも王侯貴族が夢中になったとされています。

〈ラスター彩〉とは、陶磁器の表面に薄い金属の膜を作り、光の当たり方によって金のような虹彩(ラスター)を生じさせる技法を言います。

スペインの「イスパノ・モレスク」はムーア人(アフリカのイスラム教徒)のスペイン陶器という意味で、昔は、ラスター彩を施した陶器のみを指していましたが、現在では錫釉陶器全般を総称した言葉になっています。
イスラム的なアラベスク文様や、植物文様、幾何学模様が中心に描かれています。

そんな錫釉陶器は、スペイン(イスパノ・モレスク)、スペインからイタリアマヨルカ島(マヨルカ陶器)へ、そしてフランス、ドイツ(ファイアンス陶器)、オランダではデルフト焼となりイギリスに伝わっていきます。

ルネサンスの巨匠ラファエロが室内装飾に取り入れた「グロテスク文様(ドラゴンを真似したような奇怪な模様)」を漫画を使って解説

来月、再来月で取り上げられるこれらの陶器は、どれも[錫釉陶器]ということですね。
ちなみに日本では錫があまり取れなかったため、和食器ではあまり馴染みがないようです。

これまで磁器から学んできたお話とはまた違った歴史を知ることができそうで次回からも非常に愉しみな講座になりそうです。

ぜひみなさんも私と一緒にお勉強しましょ。

ご興味のある方はぜひ!!

募集内容はこちらをご覧ください

 歴史と学ぶ ヨーロッパのやきもの講座(近鉄文化サロン阿倍野)

皆さまのご参加をお待ちしております。申し込みは、近鉄文化サロンで受付しています。
ご不明な点がございましたら、カリーニョにもお気軽にお問い合わせくださいね。

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