講座レポ 神話で紐解く名画・陶磁器の世界 第5回[太陽と芸術の神アポロン]が開催されました

こんにちは。
カリーニョスタッフのTomoko です。

本日は、ル・ノーブル長岡京店さんにて、神話で紐解く名画・陶磁器の世界 の第5回目【太陽と芸術の神アポロン】が開催されました。

太陽と芸術の神アポロン(ラテン語アポロン、英語アポロ)

講座の最初に亜美子先生から、「アポロンでなにか思い浮かぶことはありますか?」と質問され、おひとりが、『アポロチョコレート』と答えられたのですが、このアポロチョコレートは、人類初の月面着陸し、帰還したアポロ11号をモチーフとしたお菓子で、アポロという名はギリシャ神話の太陽神アポロンに由来していたようです。答えられた方はこの事は知らずに言われたようですが、ばっちりアポロンを表していました。すごいです。

他に、「太陽と月」と答えられた方もおられて、アポロンと双生の姉である【月の女神アルテミス】についても、講座の後半で解説されました。

アポロンの「アトリビュート」が月桂冠になったお話も紹介されました

黄金の光とともに誕生したアポロンの生い立ち

アポロンは、ゼウスとその従妹であるレトとの浮気から誕生しました。レトはヘラの嫉妬から逃れるためエーゲ海の真ん中にある島のシュロ(ヤシ科の植物)のそばで双子の姉の女神アルテミスと共にアポロンを出産しました。アポロンが誕生した瞬間、島はまばゆい黄金の光に包まれ、この島は「デロス(明るい)島」と呼ばれるようになったそうです。

シュロはヤシ科の植物でアポロンのアトリビュートでありますが、[パルメット文様]と呼ばれるシュロを表した文様は、ギリシャ神殿などにも描かれる世界最古の植物文様のひとつです。細長い葉が扇状に広がった形をしています。

パルメット文様は洋食器にも使われており、ウェッジウッドの「アンセミオンブルー」にはギリシャ的モチーフの象徴的要素として描かれており、こちらはアンピール様式とされています。他に「ベレスフォード」にもこの文様が描かれています。

アポロンの権能は、神託、光明、音楽、医術、芸術、弓矢、哲学、道徳、疫病などがあり、そのアトリビュートは月桂樹、月桂冠、竪琴、弓矢、シュロ(palm。パルメット文様)、白鳥、馬、カラスなどがあります。

アトリビュートにある「カラス」は初め、白い鳥だったのがアポロンに纏わる話の中で黒い鳥になったエピソードや、月桂樹がアトリビュートになった話があり、こちらは、非常にギリシャ神話らしいお話で面白かったです。

なぜ月桂樹がアトリビュートに⁉

ある日アポロンがエロスの弓矢を揶揄します。そのことを激怒したエロスが、恋に落ちる金の矢をアポロンに、そしてアポロンが恋に落ちた相手(ダフネ)に、恋が冷める鉛の矢を放ちます。求愛してくるアポロンからダフネは逃げ回り、最後は父である河の神に姿を変えてもらうよう願います。彼女はたちまち月桂樹へと姿を変え、それを見たアポロンはひどく悲しみました。アポロンはその愛の証として月桂樹を自らの聖木とし、枝から月桂冠を作り永遠に身につけています。

この物語は、ルネサンス期に「肉欲に対する純潔の勝利」を表すエピソードとされ、古代ギリシャの詩人や哲学者が彫像などで月桂冠をしているのは芸術の神アポロンの聖木だからとされています。

ちなみに、[スポーツ大会での優勝者に贈られるもの]=月桂冠と思われがちですが、本来、スポーツの勝者に授与されるべきものは月桂冠ではなくオリーブの葉で造ったオリーブ冠で、古代ギリシャでオリンピックの元となる大会での勝者にはオリーブ冠が贈られました(2004年アテネオリンピックでも金メダリストにはオリーブ冠が授与されたようです)

その一方で、月桂冠は、古代ギリシャでアポロンのための祭儀「ピューディア祭」の勝者におくられた冠です。この祭は、文化芸術の各分野において優れたものに贈られたとされています。

ヘルメスはアポロンの親友なのに脇役⁉ 

伝令杖(ケリュケイオン)を持ち、旅人の帽子(有翼)、翼のあるサンダル、旅行用のマント、笛などのアトリビュートが描かれるヘルメスは、派手な姿をしているのでアトリビュートさえ知っていれば非常に見つけやすいです。

最高神ゼウスの子であり、芸術、医術、音楽、哲学などの権能を持ち、光り輝く金髪巻き髪の永遠の美青年であるアポロンは、知性のある貴族的階級のような立ち位置の神です。対して、親友であると言われるヘルメスは、旅人であり、ゼウスの使者としての役割を担い、脇役としての登場が多くなります。

しかしヘルメスは、今までの講座で紹介されてきた絵画を見ていくと、たくさんの名場面に登場していたということがわかります。

モチーフからみるギリシャ神話を5回受講してきて、オリュンポス12神の名前も大分憶えてきました。アトリビュートから神を特定できるようになり、その絵画をみることでどの場面を表しているのかもわかるようになってきました。ますます美術館や博物館、そして陶磁器を観る愉しみが増えてきたなと感じます。

次回は、ギリシャ神話最終回「豊穣の神ディオニュソス」です。酒神とも言われるディオニュソスはどんな神なのかそして、どんな陶磁器が出て来るのか今から楽しみです。

ご興味のある方はぜひこちらから!!

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この記事を書いた人

編集部

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