次回の読書会は武者小路実篤『友情』
白樺派がもたらした大正モダン文化を
超簡単!に解説します
2021年も新たに幕を開けました。
カリーニョ活動の一つである「陶磁器de読書会」。岡山市にある英国アンティークショップ「ポートベロ」さんとのイベントです。
2021年も、名作を紐解くことで文学作品としての新たな一面や、幅広い文化教養をカンタン!楽しく!学んでいきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
第9回目の次回は、白樺派の名作、武者小路実篤の『友情』です。愛と友情のはざまに揺れる、大正時代の青春小説です。
思い出深い青春小説『友情』
この読書会は、これまで主に私が今まで読んできた本をテキスト(課題図書)として取り上げてきました。いわば、「私の読書記録」の公開ですね。
そして、私にとって今回の『友情』も思い出深い物語になるのです。初めて読んだのが、学生の頃。ジャスト20歳ですね。大学時代は、一般教養時代に文学のゼミに在籍していまして(専門は薬学なので、専門時代は薬学のゼミです)、そこでの課題図書だったわけです。ハタチ…キャンパスライフを謳歌していた真っただ中に、同級生たちと意見を交わした作品。だからもう、本当に懐かしいわけなのですよ。
こういう青春小説というのは、人生の中で読むべき旬の時期というのが確実にあって、好きでも嫌いでもとにかくハタチ前後に読むべき本のひとつになりますね。
というのも、やはり「あれから20年」ってキミマロじゃないですけれども、今となってはあの頃と読み方が全く違いますからね。没入感、という意味ではハタチは何か、やみくもに「青春を信じられる感性」というべきものがあるなと思います。
とまあ、あれから20年たって、『友情』というものを、大正モダン文化花開く白樺派の傑作として読んだとき、いろいろと見えてくる景色が違ってきましたね。今回はそのあたりの白樺派の文化が、どのように大正時代の日本に強烈なインパクトを与えたのか、じっくりと掘り下げて「大人の読書会」として解説していきたいかと思います。
もちろん、青春小説として、そして三角関係の恋愛小説としての見どころもしっかりとお話していきたいですね。
この読書会の魅力というか、特徴は、全く選書を読んでなくても十分に読書会を楽しめる、というところなのです。何の予備知識もなくても、いやむしろ何も知らない真っ白な状態でお越しくださいね。そして、読書会での解説を聞いた上で、選書を読むと「ああ、文学作品ってこうやって味わって読むんだ!」と感動しますよ。
1920年代、白樺派が導いた大正モダン文化

今、大正モダンが静かなブームとなっているそうです。火付け役の一つが、2020年に流行語大賞にも選ばれた、「鬼滅の刃」です。舞台が大正時代なのですね。たった15年しかなかった大正時代。そこにはアールデコの香りが漂っています。今回は、そんな大正時代からあるノリタケの伝統的なシリーズ「ヨシノ」とオールドノリタケとともに、当時の世界に浸りましょう。
物語の時代背景に合わせた陶磁器と、文学作品を楽しむというぜいたく時間。
なかなか他では味わうことが出来ませんね。
会場はおなじみ、アンティークショップでは全国的にも有名な「アンティークハウス ポートベロ」さんです。
ジャズとアールデコに沸く1920年代の「大正モダン文化」そのものでもある『友情』。当時の時代背景も探ります。名作文学ファンの方にも、全くの初心者の方にも、楽しんでいただける企画をと考えています。
詳細は、下記よりお申し込みくださいませ。
多くの皆さまの参加お待ちしております!