アールデコ時代に愛好された、ドット柄(水玉模様)の歴史

毎度のことながらギリギリで、今回も「美術様式と食器デザイン」講座のレジュメとスライド作りが完了しました。

今回のテーマは「モチーフで見る美術様式の変遷」。

※追記(12/12)講座は終了しました。講座レポはコチラ
今回は図表がいつも以上に多めで、結構時間がかかりました。。。
モチーフを軸にして、各美術様式ごとにそのモチーフがどんな風に描かれたのか分かるようにしました。もちろん陶磁器の情報も入れています!

これは今回に限らずですが、講座の内容を具体的に考えていくときに、いつも頭を悩ませるのは「何を”省くか”」。ついつい「あれもこれもご紹介したい!」と思い、私の講座は詰め込みすぎてしまうのですが、さすがに限られた時間内で話せる言葉の数は限られています…。

ですのでレジュメ作りでは、まず紹介したいことをとりあえず全部書き出して、そこから、不要だと思える内容を消していきます。

たとえば今回省略したテーマのひとつが「ドット柄」。水玉模様ですね。
実はドット柄が歴史に初めて登場したのは、紀元前2000年のアッシリア王妃のドレスと、かなり昔。……ですが、この模様は、中世から18世紀まで忌避感が強いものとして認識されていて、一般的には使われませんでした。

フラメンコの衣装では「ドット柄」がよく使われますが、このドットは、迫害を受けてきたジプシー達の「涙」を表しているという説。
(ちなみに中心で踊っているのは、当時小学一年生の私…。)

次にドット柄が出現するのは、18世紀末から19世紀頃。徐々に普及していき、アールデコの時代(1920年~40年頃)には、その無機質な反復性からモードの分野で愛用され、ブームとなりました。

オードリー・ヘプバーンのドット柄ワンピース。可愛い!(画像出典:25ans)

…と、そういうわけなので、ドット柄が今までの講座でご紹介してきた「バロック、ロココ、新古典、ジャポニスム」の時代に影を潜めた存在だったために、「モチーフ(ドット柄)の美術様式ごとによる変遷」が追えず、今回の講座では省略されることとなりました。

ちなみにウェッジウッドでは、愛らしい水玉模様が特徴的な「ポルカ・ドット」というシリーズがあります。

ウェッジウッドの「ポルカ・ドット」。

「ポルカ・ドット」とは、ヨーロッパにおける水玉模様の通称です。大きすぎず小さすぎず、バランスの良い水玉模様のサイズが、ポルカ・ドット。

『西洋装飾文様事典』と『日本大百科全書』によると、「ポルカ・ドット」のように、名称が付いている水玉の種類は、少なくとも16種類。

以下が、その16種類です。

①クッション・ドット ②コイン・ドット ③コンフェティー・ドット ④コンポジション・ドット ⑤シャワー・ドット ⑥スクリーン・ドット ⑦スワイベル・ドット ⑧ダブル・ドット ⑨バルーン・ドット ⑩ピン・ドット ⑪ファンシー・ドット ⑫ポルカ・ドット ⑬ポロ・ドット ⑭ダルマチアン・ドット、⑮スポット・ドット ⑯ドミノスポット・ドット

…皆さんはいくつご存じでしたか?
私はポルカ・ドットしかわかりませんでした。。。笑

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この記事を書いた人

加納亜美子

西洋磁器史研究家 / 料理研究家
「カリーニョ」代表。カリーニョを運営する三姉妹の末っ子。

幼少の頃から洋食器コレクターの父親の影響を受け、食器の持つバックストーリーに興味を持ち、文系塾講師、洋食器輸入会社で勤務後、2016年1月~会員制料理教室「一期会」、2019年1月~高級食器リングサービス「カリーニョ」の運営を始める。
曾祖母は赤絵付けの原料となるベンガラ作りに関わっていたルーツを持つ。