洋食器講座スポード編の準備と、「ヘリテージ・コレクション」。

今週木曜日は、近鉄文化サロン阿倍野で「初心者のための洋食器講座」のスポード編を開講します。

こちらはすでに今年(2020年)9月に開講した内容となっていますが、今回に限らず講座を開講する際には、スライドをイチから見直し、アップデートを繰り返しているため、今回も色々と資料をまとめなおしています。

まだ前回の講座を開講して2か月しか経っていませんが、この2か月の間に私自身もスポードに関する新しい知見を得る機会があり、大幅に講座内容をリニューアルして木曜日を迎える予定。それにあわせて、洋食器講座スポード編の動画販売も一時中断しています。

早速再販に関するお問合せをいただきましたが、納得いく内容に仕上がり次第、動画を撮りなおし再販します!既存ページを編集しますので、すでに購入済みの方も、アップデートした動画をご覧いただくことができます。編集作業が終わるまで今しばらくお待ちくださいませ。

さてスポードといえば、2020年が創業250周年という記念の年だったこともあり、日本の輸入洋食器屋さんでも、エントランス入ってすぐの場所にスポードの特設コーナーを設けられているお店をたびたび見かけました。

セミナーでお世話になっているル・ノーブルさんでも、店頭だけでなくオンラインにもスポード創業250周年を記念した特設ページができていました。

私自身も、主宰する料理教室でスポード創業250周年を記念してつくられた「ヘリテージ・コレクション」のパスタボウルを使用しました。

ロイヤルクラウンダービーの「トラディショナル・イマリ」と組み合わせてみました。

このパスタボウル、程よい深さがある上に、柳のような木が描かれていて少し東洋的な雰囲気をもつため、汁気の多い和食や中華料理にもとても映えて、想像していた以上に使い勝手がよくお気に入りです。

キノコのロールドビーフ。総柄だと、お料理がシンプルでも食卓が華やかになります。

「ヘリテージ・コレクション」は、過去のスポードのアーカイブからインスピレーションを受けてデザインされたもの。バックスタンプに「first introduxed c1811」と書かれていますので、1811年にお目見えしたのでしょう。

スポードが誇る大ベストセラー「ブルーイタリアン」が1816年にデザインされたものですから、それよりもさらに古いパターンになります。

「ブルーイタリアン」。創業250周年を記念して、今年は「ブラックイタリアン」も誕生しました。
ちなみにイギリス陶磁器のバックスタンプにある「c」に続く4桁の数字は、よく「ブランドの創業年」と勘違いされることがありますが、今回のように、「パターンがデザインされた年」ということもあります。

なぜイギリスのブランドであるスポードが、古代ローマを彷彿とさせる「ヘリテージコレクション」や「ブルーイタリアン」をデザインしたのか……それは当時の時代背景が関係しています。

興味のある方はぜひ、「美術様式と食器デザイン」第3回新古典主義とゴシック・リバイバルをご覧くださいね*

ちなみに「陶磁器de読書会」でご紹介した『ジキル博士とハイド氏』も同じ時代に描かれています。

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この記事を書いた人

加納亜美子

西洋磁器史研究家 / 料理研究家
「カリーニョ」代表。カリーニョを運営する三姉妹の末っ子。

幼少の頃から洋食器コレクターの父親の影響を受け、食器の持つバックストーリーに興味を持ち、文系塾講師、洋食器輸入会社で勤務後、2016年1月~会員制料理教室「一期会」、2019年1月~高級食器リングサービス「カリーニョ」の運営を始める。
曾祖母は赤絵付けの原料となるベンガラ作りに関わっていたルーツを持つ。