講座レポ イギリス陶磁器編第4回 「ロイヤルドルトン」

こんにちは。カリーニョスタッフのTomokoです。

本日は、草津サロンにてイギリス洋食器編第4回「ロイヤルドルトン」が開催されました。

ロイヤルドルトン、どんなイメージですか?

またしてもこの質問…(-_-;)
私にとってロイヤルドルトンとは、イギリス洋食器を学ぶようになって初めて聞いた窯であり、そのイメージとなると、ロイヤルの称号が付いていることから「きっと高級な雰囲気を感じる食器が多いんだろうな」というくらいでした。

他の受講者さんたちからは、「子供向けの食器のイメージ」「華やかで煌びやかというよりもクラシカルなイメージ」「食器よりも動物ものやフィギュリン」、そして「衛生用品が作られているイメージ」と様々な意見がありました。食器だけじゃなく色々なものが作られている窯なんですね。

最初に、ロイヤルドルトンの現行で販売されているシリーズと廃盤になったシリーズが紹介されます。現在廃盤になってしまったシリーズは、イギリス洋食器のイメージ通りの、クラシカルなデザインの物たちです。

それに比べると現行販売されているシリーズは、まるで北欧食器のような絵柄の食器たち。かなり現代風というか、流行に沿ったデザインを生み出してきた窯なようです。

まるで北欧食器のようなデザインの食器たち。これが現行販売されているロイヤルドルトンの食器。

ロイヤルドルトンは1815年、ロンドンのランベスにて創業。創業者はジョン・ドルトン(1793~1873)。

ロンドンの陶器工場で職人として働く彼は、1815年、21歳の時に工場の経営者であるマーサ・ジョーンズ、知人のワッツとともに[ジョーンズ、ワッツ&ドルトン]を創業。その後、マーサ・ジョーンズが引退し、社名が[ワッツ&ドルトン]に。さらに経営の主導権をドルトンが担うようになって、[ドルトン&ワッツ]になります。

ちなみに『クリスマスキャロル』の著者チャールズ・ディケンズが幼少期時代に働いていた靴墨工場で使われていた靴墨用の瓶も、[ドルトン&ワッツ]製だったとか。文学と陶磁器の歴史が繋がる興味深いエピソードです。

とにかくこの頃は、こういった産業用品やアンチョビペーストなどの調味料用の瓶、またテラコッタなどの園芸用品がメインの事業であり、まだ食器は作られていなかったようです。

ドルトン創業時は、衛生用品が主だった‼

産業革命によって大量に人が流入したこと、そして衛生サービスの欠如からコレラが発生するようになったロンドンでは、衛生状態の向上は必要不可欠な状態でした。この要求に応えるため、ドルトンでは衛生用品の生産が主になっていきます。

食器が作られるようになるのは、ジョンの息子のヘンリー・ドルトン(1820~1897)の時期になります。この頃、ランベスにランベス・アートスクールという美術学校が設立され、ヘンリー・ドルトンに協力を要請します。ヘンリーは当初、この話に興味を示さなかったようですが、次第に美術学校の校長の熱意に感化され、最終的に美術学校の経営に関わって行くことになります。

時代は万博!

1851年、世界最初の国際博覧会がロンドンで開催されます。数年後にはパリ万博、時代は産業の発展から美術・芸術品など文化の競い合いへと変遷してきます。

ドルトンでも美術学校出身者や女性の雇用など斬新な人材育成を行い、この時代にジョージ・ティンワースに代表される様々なアーティストによる作品が生み出されました。メインの事業で会社の経営を担い、陶芸家たちに自由に創作させたヘンリー・ドルトン。

3代目のルイス・ドルトンの時代に王室御用達に指定され、ロイヤルの称号を賜りますが、『個性は芸術に活力をあたえる。つまり芸術の礎は、芸術家の個性である』というヘンリーのモットーが、今もなおロイヤルドルトンが生み出す多様な作風に根付いているのかも知れません。

講座では、さらにロイヤルドルトンの創業期に活躍したアーティストやコレクターズアイテムなどについても詳しく解説されました。続きが気になる方は、ぜひこちらの動画をご覧になってみてください。

次回、初心者のための洋食器講座~イギリス陶磁器編~はミントンです。ウィローパターン誕生のお話など興味のある方はこちらから▼

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