文化と器サイズの相関性を知る

グローバル化が進み、日本にいながらにして様々な国の器を使うことも多くなりました。これだけ暮らしの中に和と洋が混在していると、気づかずに使っていることも多いことでしょう。

今回は器のサイズのお話しです。陶器と磁器ではいろいろ異なる点もありますので、今回は磁器に限って書かせていただきたいと思います。

器探しのとき、たとえばちょっと煮物を入れる鉢が欲しいと思ったとします。手に取った器のボウル(鉢)のサイズや深さが、微妙に違う気がしてピンとこない、という経験をされたことはありませんか。

インスピレーションで「違うな」と感じる場合もありますが、変ではないけどなんとなく自分の入れたいお料理が決まらなさそうだな、と思うこと。

日本の鉢にあたるボウルは、海外ではシリアルやヨーグルトなどを入れることを想定するため、牛乳のような液体を注いでもゆとりがあるように、深目の作りになっていることがあります。料理が決まらないな、というのはそういう深さや大きさが原因の場合もあります。

器はその土地や食文化に合わせて作られるものなので違って当然なのですが、和と洋の「磁器」に絞って比べてみると、和食を中心に考えられた日本の磁器は、軽くて小ぶりに作られています。持って食べられるように手のサイズに合わせて作られていることが関係しています。

有田を代表する「源右衛門窯」。日本の食文化に寄り添った形、色味、サイズ感で展開されており日常使いとして人気です。源右衛門窯の柄は、4コマ漫画からもご覧いただけます。

洋食器は、器をもって食べるという食文化ではないため、重量感や厚みがしっかりあります。ヨーロッパは日本に比較的近いので、アメリカと比較してみることにします。

日本でよく使われる23cmの重さは410グラムに対して、アメリカでよく使われる27cmのサイズは620グラムです。4cmのサイズ差異はありますが、それでもその4cmが200グラム。たかが200グラムかもしれませんが、女性が片手で持った時の200グラムはなかなか重いんです。

ヨーロッパでは、アジア向けとアメリカ向けの商品ラインを分けて製造していることが多いです。たまにアメリカ向けの陶磁器が日本に輸入されることもあり、横に並べると明らかに大きい!と気づくこともあります。

アメリカのレストランは重量のある大きいものを選びがちです。出されるお料理のボリュームから考えるとそういった種類のお皿のほうが合うかもしれません。

いっぽう、日本のホテルやレストランのプロは、デザインはもちろんのこと、サイズ・厚み・重量感・丈夫さを非常に重視されます。

見栄えがよいので大きいものがいい、しかし重いのはサーブするときに困る、しかし薄いとこれまた洗うときに困る、などなど様々なシチュエーションを想定します。お客様にお出しした時のこともとても大切にされますのでそんな細やかな気配りが、器のセレクションにも表れるのです。

余談にはなりますが、アメリカで有名な磁器メーカーというとLENOXですが、日常使いでは陶器が人気なような気がします。ドラマに登場するフィエスタ、カリフォルニアの人気ブランド、バウアーポッタリーやセレクトショップのアンソロポロジーオリジナル食器などは陶器が確か陶器が中心だったはずです。また機会があればネットなどで見てみてくださいね。

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