講座レポ テーブルウェアで学ぶ美術様式と食器デザイン第3回[新古典主義とゴシック・リバイバル]

こんにちは。
カリーニョスタッフのTomokoです。

本日はル・ノーブル長岡京店でセミナーが開催されました。

「テーブルウェアで学ぶ美術様式と食器デザイン」第3回目は、[新古典主義とゴシック・リバイバル]でした。

[新古典主義]ってどんな様式?

前回のロココ様式は、ルイ16世とマリー・アントワネットが処刑されることにより終焉を迎えますが、その少し前から流行り始めていた様式が新古典主義です。優美で耽美な世界観のロココ様式。その時代に浪費し続けた貴族たちに民衆が反乱して起こったフランス革命を機にこのままではいけないと我に返ったかのごとく真面目になったのが新古典主義。[歴史的で、知的で、理性的]が新古典主義を表すキーワードです。

古典が表す歴史とは古代ローマ・古代ギリシャのことで、新古典主義とは古代ローマ・ギリシャ様式のリバイバル(再来)ということです。

フランス革命後はナポレオンが皇帝に即位します。ナポレオンがイタリアやエジプトに遠征し、ポンペイ遺跡などの古代遺跡が発掘されたことも大きく影響しているようです。

それまでの時代との違いは、絵画を見れば一目でわかるように、人物の描写、衣装、そして、モチーフがガラリと変わっています。過剰な演出を避けたリアルできめの細かい描写が特徴です。

ジャック=ルイ・ダヴィッド「レカミエ夫人」
ロココ様式のリボンたっぷりなフリフリ感が無くなり、知的できめの細かい描写に

また陶磁器にも、①左右対称で均整が取れ拡張高い、②写実性主義、③古代ローマやルネサンス的モチーフ(月桂樹、花束、楽器,アラベスク模様、神話モチーフ)、④白磁はシンプルそのもの、などの特徴が表れています。

ウェッジウッドのジャスパーや、アウガルテンのマリーアントワネットなどがあげられました。

新古典主義とゴシック・リバイバルを表した食器たち
これらの器からそれぞれの時代を読み取ることができる

私自身は新古典主義の話を聞くのは2回目なのですが、フランス革命以降およそ20年くらいの間に、建築様式、美術様式、人々の衣装、使う食器、思想などあらゆることがガラリと変わるこの時期の話はとても興味深く何回聞いてもとても面白いです。

また、この時期にイギリスを発祥とし、のちにフランス、ドイツ、イタリアなどにひろがっていった[ゴシック・リバイバル]が興ります。

そもそもゴシックとは12~15世紀にヨーロッパで栄えた、高い尖塔を持つ垂直線を強調した建築様式のことです。ミラノにあるドゥオモを思い浮かべるとわかりやすいです。ゴシック・リバイバルの特徴は、不規則さ(アシンメトリー)、廃墟、変化に富む自然美がキーワードです。

同じような時代に全く別の様式が流行っているのは前回のロココとシノワズリでも習いましたが、変だけど面白い。今の時代で考えたら同時に別のものが流行することなんて普通にありますもんね。

きっかけは英国の「グランドツアー」!?

17世紀後半、当時のイギリスの上流階級の子息たちが、ヨーロッパの最新流行の文化を見るため、イタリアを目指した「グランドツアー」が大流行。そして、イタリアで見たクロード・ロランの「イタリアの海岸風景」の絵がお土産として流行し、さらにそこに描かれていた廃墟がイギリスで一台ブームを興します。

この絵は、スポードの「ブルーイタリアン」の絵柄にとても似ているように見えます。

私も、なぜイギリスの食器にイタリアの廃墟の絵が描かれているのか、なぜこの絵が愛され続けているのか、とても不思議でしたが今日の説明を聞いてとても納得しました。

今月の亜美子先生のネイルとスポードの「ブルーイタリアン」
ネイルDEリバイバルですね。

それぞれの時代の動きとそれに引き起こされて起こる文化が、こうしていろいろな様式を生まれさせて来ているということが分かってきて、様式を学ぶのが毎回とても楽しみです。

「テーブルウェアで学ぶ美術様式と食器デザイン」次回(10/8)は、ジャポニズムです。

ご興味のある方はぜひぜひ次回からの「テーブルウェアで学ぶ美術様式と食器デザイン」をご受講頂ければと思います。

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