食器に使われる「金」のお話

器にとって特別な色は、赤(マロン色)・青色(瑠璃色)ということは触れました。

今回は金についてのお話しです。

私たちが身近に感じる金といえば・・女性ならアクセサリーでしょうか。18金(K)・24金(K)、とランクがあり、24がなんとなく高い、というイメージはあるのではないでしょうか。

ではこの18や24という数字っていったいどこからきているのでしょう。おまけに「18金」の「金=K」って何を表すものなのでしょうか。

18Kの”K”は「カラット(karat)」の略で、その製品に用いられている「金の純度」を表しています。

「金の純度」というのは金の含有率のこと。その製品が「どのくらいの割合で金(純金)を含んでいるのか」ということです。金は24金が純金とされています。

多くの金製品は、「金だけ」でできているわけではありません。金だけでてできている場合は純金となりますが、アクセサリーは金とそのほかの金属を混ぜて作られています。

それでは、食器の金はナン金なのでしょうか。実は・・・意外かもしれませんが、限りなく純金、すなわち24金に近いものが使われていることが多いのです。

絵付けをする場合、700~800℃以上の温度で焼成が必要となるため、金にも耐熱性が必要になります。その灼熱の温度を耐えてなお、金の色を出すためにはやはりどうしても本物の金でなくてはならないのです。

ただし、ここが絵付けの難しいところで、絵付けのためには金だけでは焼き尽きません。お皿の縁を筆で描くためには液体と混ぜて金を液状にしないと、きれいな曲線を描けません。そのため少しの添加物を金に加え、水のような液状にします。これを水金と呼びます。

結果、純金であった金は若干本当の純金ではなくなるものの、限りなく純金(24金)として器に焼き付くことになります。

と書きながら、興味深い話が出てきたので少し余談をさせてください。

タイのベンジャロン焼きという焼き物をご存じでしょうか。

アユタヤ王朝時代の16~17世紀前半に生まれたベンジャロン焼きは、いまなお職人による手作業ですべて作られている歴史ある焼き物の一つです。古くは中国より伝わった器に絵を描き焼き付けることから始まったといわれており、工房がいくつも存在します。

ベンジャロンは、そもそもサンスクリット語で「5色」で描かれていましたが、

いまではそれ以上の30以上に及ぶ色と金もふんだんに使われており、その高い芸術性から、タイ王室御用達の焼き物となっており、海外来賓への贈答にも使われているほどです。

話がそれました。実はこのベンジャロン焼きで使われている金。もちろん24金のものもあるのですが、10金が使われているものもある、ということを耳にしました。

10金が悪いといいたいわけでは決してありません。10金の純度であっても美しい表現は可能であり器の可能性は無限大である、といことをベンジャロン焼きは見事に証明している、と思うのです。

高い品質のものだけがすべてではなく、工房が持つ個性に合った素材や品質とマッチングさせることにより、様々な表現方法が生まれ、それぞれに味があると思っていただければ幸いです。

最後にちょっとした器の金の見分け方です。

あまりにもピカピカとシャイニーに輝いている金は純度が低いことが考えられます。つつましく鈍く深みのある金色であれば、それだけ純度が高いと考えてよいでしょう。

金や銀などが入っている器は決して電子レンジにかけないでくださいね。火花が出てスパークしちゃいますので。

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