こんにちは。カリーニョスタッフのTomokoです。
本日、草津サロンにて初心者のための洋食器講座~イギリス陶磁器編~が開催されました。イギリス陶磁器編第1回目は、【ロイヤルクラウンダービー】。
今までの陶磁器セミナーは、大陸ヨーロッパが中心でしたので今回、満を持して開催されたイギリス陶磁器編は、講師である亜美子先生の熱量も高く、内容もかなり濃厚、梅雨明け寸前の外気温も高い中、気合充分で始まったセミナーでした。
今回のセミナーでは対面での受講者さん6人、オンラインでの受講者さんも5人も参加してくださり、皆さん亜美子先生の熱量に負けないくらい熱心に受講してくださいました。

イギリスでは、磁器づくりに必要なカオリンが取れないことから、試行錯誤を重ねて牛骨を用いて作られた軟質磁器が中心ということは、これまでの講座から知っていました。しかし、それ以外は何があるの?という程度の知識だった私が、この講座が終わる時には、なぜロイヤルで、なぜクラウンで、なぜダービーなのかが説明できるまでになりました。すごいっっっ!!
ロイヤルって王立っていう意味じゃないの?
大陸ヨーロッパでは、磁器づくりは国策とも言える[白い金]づくりであることから、製陶所が王立で始まることが多い中、イギリスでは民間が製陶所を設立しているため、王室からのお墨付きを賜った製陶所に「ロイヤル」という称号がつけられたということです。
ちなみに「クラウン」も国王から与えられた称号であり、ロイヤルクラウンダービーは、「ロイヤル」と「クラウン」という2つの称号を冠した唯一のブランドでもあります。これってすごいことですよね!!
やっぱり関係あった宗教問題!!
イギリス国内で誕生したチェルシー窯とボーンチャイナを開発したボウ窯。そこにフランスから移住してきたユグノー教徒(プロテスタントの一派だった)たちがフランス式軟質磁器を作製していたダービー窯を設立し、のちにチェルシー窯とボウ窯の両窯を買収していきます。そのダービー窯に国王から「クラウン」を賜ることになるなんて面白いですよね。

美術様式や時代の流れを知ることで陶磁器の歴史がわかりやすくなるということは、これまでのセミナーでも実感してきましたが、亜美子先生の話を聞いていると「うんうん…なるほど~」とつい首を振って納得してしまう私です。声には出していないけど顔がうるさいよと思われていることでしょう(;’∀’)
素敵すぎるイマリ・パターン
本日の講座で登場したトラディショナル・イマリとオールド・イマリは、浪費家と言われたジョージ4世が好んだと言われる豪華な絵付けが施された[金襴手]です。手に取った時思わず「殿が使ってそう‥」と言ってしまいましたが、まさにその通りで当時の王様が好んだパターンでした。
ロイヤルクラウンダービーには1000を超えるイマリ・パターンがあるそうですが、本当に素敵で思わずうっとりと眺めてしまいます。カップ1つで非日常を感じさせてくれる洋食器って一番身近な美術品だなあと改めて実感した今日の講座でした。


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