陶磁器de読書会 『絵のない絵本』の様子を紹介します

2020年9月25日、陶磁器de読書会 アンデルセン『絵のない絵本』@岡山(ポートベロ)が開催されました。
今回も、参加者の皆さまの参加形態は、対面、オンライン受講、当日参加なしの通信制と、感染対策をしながらの開催となりました。

テキストは新潮文庫。矢崎源九郎さんの訳は、美しい言葉で読みやすいですよ。他の文庫本が絶版となっている中、今や唯一新品を入手できる文庫本です。
今回の『絵のない絵本』、テキスト文庫の巻末解説には「目まぐるしいばかりの場面展開にみられる絵の素材は特徴ではない」とあるのですが、私はあえてそれこそが本書の特徴に他ならないと、アンデルセンのすばらしさが遺憾なく発揮されている「絵」が「文学」として表現されている様子を詳しく紹介しました。


ロマン主義・ビーダーマイヤー様式・新古典主義、そしてオリエンタリズム。

これらの当時流行した美術様式が見事なまでに描き分けられている本書の文学的完成度の高さ、そして物語に流れる「ウィーン体制時代」ならではの、人々の息づかい。
私が伝えたかった思いが通じる痛快な気持ち、これは読書会でしか味わえません。

かなり難解な内容もお話するのにもかかわらず、いつも笑いが絶えないのが読書会の特徴です。


毎回登場するに聖書や時代背景の解説も、初心者の方にもわかってもらえるよう、イチから説明します。

文学と、音楽と、絵画芸術が、出版された時代(歴史)にマッチしていることの「アハ体験」を味わえ、読んだこともない物語が、読んだことのある人よりも深くわかってしまう、それがこの会の特徴です。

参加者の中には、
「アンデルセンのことは、絵本のお話以外何も知らなかったが、その人となりや時代背景が作品に反映されていることがよくわかった」

「絵のない絵本を知ると、ブルグミュラーのすばらしさもわかるなんて思わなかった!」

「こうやって、文化って一つに繋がっているのですね」

とお話しくださり、私にとっても嬉しい時間となりました。このような状況下でも、変わらず皆さまと読書・文化教養を深めるひとときを送れましたことを、とても感謝しています。

参加者の皆さま、本当にありがとうございました*

次回は、2020年12月11日㈮にオースティン『高慢と偏見を予定しています。お待ちかねのリクエスト選書です。英国文学を代表する、ジョージアン時代に巻き起こる恋の駆け引きの胸キュン恋愛小説。数々の映画・ドラマそしてその後の恋愛小説のモデルともなった名作中の名作です。お楽しみに!

また近日中に募集のお知らせをいたしますので、皆さまどうぞご参加ください。

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この記事を書いた人

玄馬絵美子

玄馬絵美子

薬剤師 / 「陶磁器de読書会」講師
カリーニョを運営する三姉妹の長女。薬局や病院で薬剤師として勤務し、現在子育て中のアラフォー主婦。株式会社アリベでは財務面を担当。カリーニョでは趣味で研究してきた東西の19世紀末~20世紀初頭の文化・様式・芸術の世界を紹介するコラム執筆、読書会を主宰する。
【これまでの実績】
全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト『MRファーマシスト』にてマネーコラム連載。
新聞の文芸欄掲載多数。