陶磁器de読書会『秘密の花園』@関西が終了しました

陶磁器de読書会『秘密の花園』@関西が開催されました。
私は、関西方面の皆様にお目にかかれるのは今回が初めて。ドキドキとワクワクで当日を迎えました。

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【終了しました】陶磁器de読書会『秘密の花園』@ポートベロ
岡山会場での様子です。
『秘密の花園』ー大人も学べる知識がたくさん詰まった教養小説
カリーニョ代表加納の読書感想文です。私が解説した内容の一部は、こちらに書かれています。

『ビロードのうさぎ』でおなじみ、酒井駒子さんの美しくもかわいい表紙デザイン(個人的にも、私は酒井駒子さんの描く少女が好きです)と、ノリタケのエセックスコートのダークグリーンがこんなにもマッチするだなんて、選んだ私も何だか嬉しい驚きです。

お茶タイムでは、カリーニョ代表加納が英国人から教えてもらったというレシピでスコーンを焼き、クロテッドクリーム、ジャムとお茶という、いわゆる「クリームティー」を頂きました。
参加者の中には、英国を訪れたことのある方もいらっしゃって、イギリスの食事やお菓子についても話が盛り上がりました。

 

この『秘密の花園』が、20世紀初頭の英国エドワーディアン(エドワード朝)の上流階級の人々の暮らしを生き生きと描いているもので、陶磁器文化を学ぶ上でもとても参考になる物語だと私は思います。
単に教科書や専門書で「当時の人々は、このような暮らしで、このようなものを食べていた」という機械的な文章から覚えるのではなく、物語が進行するにつれて、重要なシーンとしてさりげなくマフィンや、コテージローフやクロテッドクリームが登場してくる。この方が、時代の文化を体感で捉えることできます。
(注:新潮文庫以外での古い訳では、「ライスプディング」が「おかゆ」、「クロテッドクリーム」が「クリーム」、「コテージローフ」が「白パン」などに訳されているものもあるため、英国の固有名詞を味わえません。ご注意ください)

そしてその傍らには、決して名詞として出てはこないけれども、ひっそりと陶磁器がお茶の時間に出てきます。ノリタケのエセックスコートの深緑の艶めく色は、作中の神秘的なイングリッシュガーデンと、その世界にひっそりたたずむ英国屋敷を端的に表現しているようでした。

当日は、いろいろな写真や映像、動画も交えながら、『秘密の花園』の非常にうまく構成された作品の骨格について話しました。参加者の方々からも見たことのある映画や物語、アニメ(ハウス食品の世界名作劇場は懐かしいことこの上なかったですね!)などの作品からの比較検討や活発な意見が飛び交い、私もいろいろな角度から『秘密の花園』を愉しむことができました。これぞ、読書会の醍醐味ですね。
最後には、「なぜ大人になってからも文学は必要か」などという哲学的な質問も出てきて、少々アカデミックな感じにもなりましたが、参加者の皆様も私の回答に是認していただけましたでしょうか。ぜひそのうえで、これからも文学を愉しんでいただければ嬉しいです。

私が小学5年生の時に読んだ懐かしい『秘密の花園』が、こうして多くの皆様と感動を共有することができて、もし当時の私がそれを知ることができたら、きっととても喜んだことでしょう。参加者の皆様には改めて御礼を申し上げます。

 

次回は、9月20日㈮に岡山(ポートベロ)で夏目漱石『三四郎』、当日の陶磁器はエインズレイの「サマーセット」を予定しています。秋の実りが描かれたティーカップを愛でながら、秋を舞台にした青春のほろ苦い初恋小説を愉しみましょう。

【お知らせ】陶磁器de読書会『三四郎』@岡山(ポートベロ)は、現在申込受付中です。皆さまのご参加をお待ちしております。お申し込みなど、詳しくは下記のサイトをご覧ください。

【このページの文章を書いた人】 玄馬 絵美子(げんば えみこ)

株式会社アリベ 取締役  / 薬剤師 カリーニョを運営する三姉妹の長女。薬局・病院で薬剤師として勤務後、現在、子育て中のアラフォー主婦。株式会社アリベでは受注・財務面、そしてカリーニョでは趣味で研究してきた古今東西の19世紀~20世紀初頭の文化・様式・芸術の世界を紹介するコラム執筆を担当。 【これまでの実績】 全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト『MRファーマシスト』にてマネーコラム連載。 新聞の文芸欄掲載多数。掲載作品はこちら(個人ブログ「私の読書遍歴」)

 

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