「シンデレラ」実写版に登場するスポードのトラップネルスプレイズ

先日、ディズニー映画『シンデレラ』の実写版がテレビで放映されて、私は小道具として登場するスポードの「トラップネル・スプレイズ Trapnell Sprays」に釘付けになりました。

 

シンデレラ(作中での本名:エマ)の「幸福と転落への象徴」として、ティータイムや食事のシーンで出てくるトラップネル・スプレイズ。

イギリスの名窯、スポードの創業者、ジョサイア・スポードの生誕250周年を記念して発表(リメイク)されました。

スポード公式サイトより

The original Trapnell pattern was introduced around 1900 and produced on bone china as well as earthenware. It is believed to have been named in honour of a Bristol man, Alfred Trapnell, who built up a very important collection of Plymouth and Bristol porcelain.(中略)In 1983 the pattern was changed omitting the central floral spray with its frame and the butterflies. It was produced on the fluted Chelsea shape. It was renamed Trapnell Sprays and given the pattern number Y8403. 

爽やかなターコイズブルーのプティ・ペルル(小さな真珠)に、コスモスとリンゴを象(かたど)ったフェミニンなデザインは、やわらかな曲線の金の縁取りとあいまって、非常に優美なロココ調のつくりとなっています。これが、シンデレラのドレスの水色を暗示しているために、数多くある陶磁器の中から重要な小道具としてチョイスされたのだと私は考えます。

このように、映画の中でさりげなく重要な役割を果たす陶磁器たち。
私もこの仕事を始めてから、映画に秘められている細やかな演出にがぜん興味が出てきました。ありがたいことです。

シンデレラの主演エマ役は、リリー・ジェームス。そう、皆さんおなじみ、「ダウントンアビー」のローズ役の笑顔がキュートな女性ですね。私は、英国ドラマ「戦争と平和」(トルストイ原作)のナターシャ役でのリリーも見ました。(ただ、ここでいうのもなんですが、やはりナターシャはオードリー・ヘップバーンのイメージが強烈すぎますね…。)

ドラマ「戦争と平和」より。辛すぎる虐殺シーンが多く、私はもう怖くて二度目は見れません。

シンデレラも、ーー白雪姫でもそうなのですが、実写版や舞台にしたときに、はやりこの系統の作品で重要なのは、いかに継母役の演技力が迫真をついているか、です。いわば陰の主役は継母で、ここにどれだけの力量をもったベテラン女優をキャスティングするかで、その作品の完成度は左右されるといっていいでしょう。そういう意味で、実力派女優のケイト・ブランシェットは当たってましたねー。彼女の冷酷な美貌とその陰に潜む孤独が説得力を持って、この映画をぐっと引き締めています。

ぜひいろんな角度から「シンデレラ」実写版をご覧になってください。

 

【このページの文章を書いた人】
玄馬 絵美子(げんば えみこ)

株式会社アリベ 取締役  / 薬剤師
カリーニョを運営する三姉妹の長女。薬局・病院で薬剤師として勤務後、現在、子育て中のアラフォー主婦。株式会社アリベでは受注・財務面、そしてカリーニョでは趣味で研究してきた東西の19世紀~20世紀初頭の文化・様式・芸術の世界を紹介するコラム執筆を担当。
【これまでの実績】
全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト『MRファーマシスト』にてマネーコラム連載。
新聞の文芸欄掲載多数。掲載作品はこちら(個人ブログ「私の読書遍歴」)

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