ブラタモリで「パリ大改造」を紹介!

皆さんはブラタモリ、ご存知ですか?NHKで土曜の夜に放送されているタモリの旅番組です。

普通の旅番組と違い、グルメや観光地の紹介などはほとんどなく、タモリが興味のある、地理や歴史、鉄道などの視点からその街を紹介する、一風変わったマニアックな番組です。

今日紹介するのは、「#126パリ」編。

【放送日時】2019年2月16日(土曜日)19:30~20:15
【番組タイトル】 ブラタモリ「#126 パリ」
【出演者】 タモリ 林田理沙(NHKアナウンサー)

 

パリは「華の都」といわれていますが、その名の理由について迫ります。

結論から言うと、いわゆる「パリ大改造」があったから、ということなのですが、そのパリ大改造の名残を、街を歩きながら実際に見て回れたのには私も非常にワクワクしました。

パリ大改造とは?

パリ大改造というのは、ルノアールやモネなどの「印象派」の画家を生み出すためには切っても切れない要素で、私の所蔵する『印象派美術館』(小学館)の本にもまず初めに出てくるトピックです。

 

1850年代にナポレオン三世(ナポレオンの甥)の統制下、県知事だったオスマン男爵の指揮ではじめられた「パリ大改造」。それまではパリは人口が密集しているのにごみ処理や下水道も整備されておらず、パリの道は、窓から投げ捨てられる排泄物や生ごみでいっぱいのゴミ箱化(!)していたそう。貴族は道を歩けず、もっぱら馬車移動。

うーん、想像するだけでも恐ろしい!

不衛生⇒病気(コレラ)⇒貧困⇒犯罪の負のスパイラルに陥っていたそのパリを、清潔⇒明るい⇒治安のいいの正のスパイラルに戻そうと、オスマンはパリ市内を大外科手術します。パリ市の年間予算の40倍という巨額の費用を使って、2万戸の建物を撤去、4万戸を新築、1万5000個の街灯、緑地面積10倍、下水道6万本、というのを17年でやってのけました。スゴすぎる!!

「こうして明るい近代都市となったパリは、印象派の画家たちをアトリエの外へと向かわせ、現実という光り輝く色彩豊かなモチーフを、ふんだんに提供した。」(『印象派美術館』(小学館、2004年)

 

そう、広い遊歩道がなければ、オープンカフェもなく、ルノアールの「ムーラン・ド・ギャレットの舞踏会」も描かれなかったでしょう。

私はカユボットの「パリの通り、雨」(1877年(明治10年)シカゴ美術館)の作品の雰囲気が元々昔から好きでした。

しかし、ブラタモリをみた今、雨の日には汚物であふれかえったかつてのパリの道を想像すると、この作品は、雨の日でも紳士淑女が歩いて行ける美しく変貌したパリの街の喜びを描きたかったかもしれない、と改めて思いました。

(写真の出典:NHK,ウィキペディア、西洋絵画美術館)

※放射状に延びる広い道路、クリーム色の一律な建物が「パリ大改造」でつくられた。バッスルスタイル(服装)の女性が、私のお気に入り。

 

【このページの文章を書いた人】 玄馬 絵美子(げんば えみこ)

株式会社アリベ 取締役 / マネーリテラシーアドバイザー / 薬剤師 カリーニョを運営する三姉妹の長女。薬局・病院で薬剤師として勤務後、現在、子育て中のアラフォー主婦。株式会社アリベでは受注・財務面、そしてカリーニョでは趣味で研究してきた古今東西の19世紀末~20世紀初頭の文化・様式・芸術の世界を紹介するコラム執筆を担当。
【これまでの実績】 全国のMR経験薬剤師が作る転職応援サイト『MRファーマシスト』にてマネーコラム連載。
新聞の文芸欄掲載多数。掲載作品はこちら

 

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